【告知】超短編マッチ箱関西支部「文学フリマ京都 8」出品おしながき

「超短編マッチ箱関西支部」は 2024.1.14(日)に開催される「文学フリマ京都 8」へ出店します。ブース番号は、い-19。詳細については Web カタログにてご確認ください。現時点での出品予定は下記のとおりです。 超続きを読む “【告知】超短編マッチ箱関西支部「文学フリマ京都 8」出品おしながき”

【告知】『色に染む』(新装版)「世界の記述」様(N-09)へ委託@文学フリマ東京 36(5/21(日))

 去る文学フリマ京都 7 初売りの『色に染む』(完売)を、文学フリマ東京 36 にて新装版として販売することになりました。東京初売りです! 超短編仲間はやみかつとしさん出店の「世界の記述」(N-09)に委託いたします。お続きを読む “【告知】『色に染む』(新装版)「世界の記述」様(N-09)へ委託@文学フリマ東京 36(5/21(日))”

円球航路 – たなかなつみ

 欠けた球のなかに窮屈そうに収まる世界を、閉じた左目で眺めている。瞼の裏側で回る世界は、いつもどこかが欠け、どこかが歪み、完全な姿を見せることはない。開いた右目にその姿を映し、紙の上に写しとる。描きあげるや否や、くるくる続きを読む “円球航路 – たなかなつみ”

写生 – たなかなつみ

 わたしの使う言葉は、いつも少し足りず、少し思いとずれる。それとも、この言葉こそが真実を写しているのか。吐息の先で凝る像がはっきりと結ばれることはない。いつも少し歪み、少し崩れる。鏡面の醜い像は、言葉を重ねれば重ねるほど続きを読む “写生 – たなかなつみ”

美しい彼女 – たなかなつみ

 ある人はそれを呪いだと言い、ある人はそれをギフトだと言った。何にせよ流行病の後遺症である。彼女は病が治った三年前のその日から、ほろほろほろと口から宝石を吐き始めた。呼吸をするたびに溢れ出る宝石は、ひとつひとつはとても小続きを読む “美しい彼女 – たなかなつみ”

信仰 – たなかなつみ

 それは巨大な磁石のように、在るものすべてを惹きつけた。抗うという言葉の意味が彼方へ消え失せてしまうほどに、すべてを抛ち溶け込み同化することを願いたくなる。近寄ってはいけないと教えられたのは幼き頃のこと。従順であるうちは続きを読む “信仰 – たなかなつみ”

ただひたすらに美しい一本道を – たなかなつみ

 その道には岐路がない。後ろに続いていたはずの帰路も歩みを進めるごとに消えていく。ずっとただ真っ直ぐにひと筋のびゆくそこを、ひたすら前へ前へと進みゆく以外にできることはない。両脇は崖になっており、道は細く険しい。耳に届く続きを読む “ただひたすらに美しい一本道を – たなかなつみ”

【雑記】「文学フリマ京都 7」終了 – 超短編マッチ箱関西支部

2023.01.15(日)に開催された「文学フリマ京都 7」は、無事終了いたしました。今回、なんと、過去最高来場者数とのことでした! 当日、「超短編マッチ箱関西支部」(き-09)のブースを覗きに来てくださった方がた、フリ続きを読む “【雑記】「文学フリマ京都 7」終了 – 超短編マッチ箱関西支部”

走者の夢と目覚め – たなかなつみ

 走れ! 走れ! 追いかけくる手から逃れるために走り続ける。手首から先だけの途方もなく巨大な手は、こちらにその掌を向け、怒濤のように進み、すべてを無慈悲に食らい尽くしゆく。追いつかれしものはすべてを呑み込まれ、在らざるも続きを読む “走者の夢と目覚め – たなかなつみ”

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